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〈カメ〉『じゃぁ、おめぇが使えゃ！』祖母はそう言うと、踵を返すように僕に背を向けた。ピグモンによく似た僕の祖母、仮に【フミ子】としよう。いきなり余談ではあるが、フミ子が美容室で髪型をなんとオーダーしているのか。それが長年の謎のひとつだと言うことを、控えめに綴っておく。、、、。あれは数週間前、満開の桜が優しく微笑む昼下がり「じゃ、ばぁちゃん！コレ使ってね！！」身長145センチにも満たない小柄の祖母の健康の為足腰を鍛えることが出来ると巷で話題の【跳び箱の踏み台】さながらの形をした黒い器具を設置し、台所で《きんぴら》を炒めているフミ子に呼びかける。『んぁあ〜！』フミ子が人の話を聞いていない時の、代表的な返事のひとつがこれだ。（ちゃんと使ってくれるといいんだけど、、、）と、一抹の不安を感じながらも祖母の家を後にした。《数日後》『ばあちゃん！この前のきんぴら、すっごく美味しかったよ！』意気揚々と訪問した僕に、フミ子はバツの悪そうな表情をしていた。その時感じた、微妙な空気は右から左に受け流し、「どうだった？」と、先日プレゼントしたフィットネス器具の使用感や使用頻度などを尋ねる。フミ子は、舞い落ちる桜の花びらのように、はらりと、儚げに呟やいた『何回かしか使ってねぇからわがんね。』と。そのシレッとした祖母の表情を見て、僕は悟った。（、、、使ってないな！）と。それからは「ちゃんと使わないとダメじゃん！」『毎日、裏山登ってっから平気だ！』「それだけじゃ鍛えられない部分もあるんだから使った方がいいってば！」の、やり取りを経て冒頭のフミ子の一言に戻る。そんな訳で、ほぼ新品のこのコ【シックスパット フットフィット】の里親を募集しています。( *¯ ꒳¯*)ジーっ✨️箱説明書共に、フミ子いわく『つん燃（も）した！』そうです。つん燃（も）した！の“つん”て何だろう？そんな訳でーーーーー箱説明書保証書 無しほぼ新品超美品ーーーーーです。最後に黒いボディーに走るきんぴらのニンジンの様なオレンジ色がこのコのトレードマークです♪( *¯ ꒳¯*)キュン